読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

狐草子

世界が面白くてよかった。大丈夫まだ書ける。

ARとしての知識を実装して街にでよう

 

この記事は伝道師になろうアドベントカレンダー最終日の記事です!

更新が遅くなってしまったこと、大変申し訳ありません……

 

 

先日、興味の方向がバラバラな7人で街歩きをしました。
微妙に時間が余ってしまったから、という消極的な理由で始めた街歩きでしたが、想定よりも面白いことになったので書きます。

 

今回歩いたのはこんな感じのコースです。

f:id:wreck1214:20161226151949p:plain

 

日本橋からスタートして、人形町、水天宮、茅場町日本橋、東京駅。
(こんなに駅を経由してもたったの3キロで済んでしまうところにもちょっとびっくりしてほしい)

 

・現在位置が東日本橋
茅場町で離脱したい人がいた
・東京駅で解散したらみんな便利そう

という理由でこのコースになりました。まあ適当です。

 

さて、いつも書いている街歩きの記事のように面白かったスポットをひとつひとつ紹介してもいいのですが、この記事の目的は土地紹介ではないのでやりません。

 

街歩きをする時、普段は事前に色々と調べてから街に出るのですが、突然決まったので特に下調べもできず……。時間もそんなになかったので楽しめるか心配でしたが、とある神社に行った時に盛り上がりが最高潮になりました。その神社がこちらです。

 

f:id:wreck1214:20161226232444j:plain

笠間稲荷大明神

 

 

f:id:wreck1214:20161226232509j:plain

 

狭い敷地の小さな神社でしたが、ここが一番おもしろかった!
たぶん、しれっと行っても特に面白い神社ではないです。
この狐の山が可愛いなあ〜〜くらいで終わってしまうようなこじんまりとした神社です。

 

このままではだめです。ただのなんの変哲もない神社になってしまいます。
いくつか知識を実装して、おもしろい神社にしてしまいましょう。

 

今回注目したのは、鳥居神社の屋根落ちていた石です。

 

①鳥居

鳥居については各方面でいろいろと話しているのでご存知の方もいるかと思いますが、ここで今一度おさらい。

鳥居って全部同じに見えますが、実は20種類くらいに分けることができるんです。

f:id:wreck1214:20161231195549j:plain

 

こんな。
画像よりももっと多くの種類に分けることができます。

 

 

まあ20種類もここで説明していられないので……。

たくさん種類のある鳥居ですが、大きく2つに分類することができます。


明神(みょうじん)系と神明(しんめい)系です。

 

f:id:wreck1214:20161231184251p:plain

こんな感じ。

東京には明神鳥居の方が多いので、上の形に見慣れている人が多いのでは?「鳥居っぽい!」ってなるのは上のタイプの鳥居ですね。

 

今回は額束(がくづか)がキーワードです

f:id:wreck1214:20161231190054j:plain

 

明神鳥居には額束があります。神明鳥居にはありません。

 

 

さて、神社には必ずと言っていいほど鳥居が置かれているわけですが、この系統のご祭神の神社は明神鳥居、この系統は神明鳥居……というのが、だいたい決まっています*1

だから、伏見稲荷の千本鳥居はすべて明神鳥居だし、同様に、鳥居が間隔をあけずに存在する場合、同じ種類の鳥居を並べるのが普通です。神明と明神がランダムに並んでいた日には、レアすぎてテンションが上がってしまって眠れなくなります。

 

※境内の中に別の神様が祀られており、神社in神社のようなことになっている時は別です。境内に別種の鳥居が存在することはよくあります。

 

さて、この知識を踏まえた上で、この神社の鳥居を見てみましょう。

 

 

f:id:wreck1214:20161231185357p:plain

すごくわかりづらい写真しかなくて申し訳ない!!!!!
境内から撮った写真です。

奥の鳥居は神社名の額がかかっているので額束があるようにみえますが、額束はありませんし、下の横棒(貫といいます)がはみ出ていないので神明鳥居

上の鳥居は額束があるので明神鳥居です。

一番上の横棒の形が違うことも、判別ポイントの一つです。丸いのが神明、四角いのが明神。

 

そう!この神社、別種の鳥居が感覚をあけずに存在する神社だったのです。これはやばい!!!初めて出会いました!!!!

 

 

と、僕が興奮している横で、とある日曜数学者も大興奮でした。
なぜか。

 

「神社の屋根がサイクロイドだ!!!!」

 

 

 

②神社の屋根がサイクロイド

サイクロイドとは

サイクロイド - Wikipedia

 

最速降下曲線というものがあります。ざっくり説明すると、高いところからものを落とす時に、一番はやく落ちる曲線のことです。で、それがサイクロイドになるんですね。

 

後日こんなものが送られてきました。

 

f:id:wreck1214:20161231195055p:plain

確かにこれは、真横から見たら結構一致しそう!!!!!すごい!!

 

 

日本の建築物の屋根はサイクロイドなことが多い。
雨水をすばやく下に落としたいので、最速降下曲線が採用されているとのこと。
理科大にある数学体験館のインストラクターの方に教わりました。

数学体験館 | 東京理科大学

ちなみにこの数学体験館は小学生でも楽しめるような数学の楽園ですが、数学クラスタで行っても最高に楽しいのでまだ行ったことのない方はぜひ!!!1日が余裕でとけてなくなります。

 

 

 

 

どれどれ

f:id:wreck1214:20161231194043j:plain

諏訪大社 上社前宮(長野県)

 

おお???

 

 

f:id:wreck1214:20161231194136j:plain

諏訪大社 下社秋宮(長野県)写真はどちらも僕が趣味で諏訪大社研究をしていたころに自分で撮ってきたものです。

 

 

 

おお!!!
ほんとうだ!!それっぽい!!

調べてみたところ、神社に限らずお寺もサイクロイド屋根があるのだとか。

 

ただ、やはり全てではありません。神社の造りも鳥居同様、実はいろいろな種類があり、サイクロイドもあれば直線もあります。

 

 

f:id:wreck1214:20161231193422p:plain

 ▲東京大神宮(飯田橋) 屋根はまっすぐでサイクロイドではありません。

 

今後、街を歩く時神社に遭遇したら「鳥居の種類はなにか?」「屋根はサイクロイドか?」ということが気になって仕方なくなってしまいますね!!

 

③おちていた石

一緒に歩いていた人のなかに、地球科学が好きな人がいました。
石の色味から、時代とか性質とかを見極めていて、その時は「へえ〜〜〜!」ってなったんですけれど、ごめんなさい、詳細をわすれてしまったんです……

人に伝道できるくらいちゃんと勉強し直したいと思います。

 

 

 

こんな感じで、神社から面白みを最大限に引き出すことができました。御祭神とか詳しい人がいたらもっと面白かったかも?と思ったのですが、ここ稲荷神社でしたね。稲荷神社ならわりと得意なのでまた別記事でも書きます。荼吉尼天です。 

 

さて、神社を通過したあとも面白いことはたくさんあります。

 

大気光

 空で起きるいろいろな現象に詳しい人も同行していました。
虹って結構レアだけど、それに近いことはわりと日常的に起きているんだとか。へえ〜〜〜。

実際、一緒にあるいていたら「ほら!あそこ内暈!!!」とかけっこうな頻度で言われるんです。へえ、そんなに見えるもんなのか……

 

 

 

ちなみに歩いた日に、大気光象のプロがツイートしていた写真がこちら

 

 

 

 空をよくよく見ていないと絶対に見つけられません。
一緒に歩きながら「ほら!見えてるよ!!」と言われてもよくわからなかったりしました。

 

だってみなさん、 加工前の空でわかりますか?????
たぶん大気光象を見続けた結果、彼の目は本当に「ARを実装」してしまったのだと思います。すごい。

 

 

⑤いい配管

#いい配管、知ってますか?建物の壁面にある管マニアが集うハッシュタグです。

配管の良し悪しなんてわからない素人が見ても、「お、これはかっこいい!」と思ってしまうようないい配管がたくさん集まっています。

 

 

 

 

 

今回の街歩きで見つけた配管はそこまでカッコ良くなかったけれど

 

f:id:wreck1214:20161231201056p:plain

大切なのは、カッコいい配管にすぐに出会うことではなく、
カッコいい配管ないかな〜という視点だと思うのです。

 

そういうマニアックな視点を身につけていると、いつか、素敵な配管に巡り合えるのです。

 

このように

 

 

 

 

 

 

 

街を歩く時に気を付けてみるとおもしろい視点
今回は以下の5つについて書きました。

 

①鳥居
②神社の屋根がサイクロイド
③おちている石
大気光
⑤いい配管

 

 

他にも

・マンホール
超芸術トマソン

なども知ると、ますます楽しくなれます。ふふふ

 

トマソンについてはこちらがよくまとまっているので是非どうぞ

「無用の長物」超芸術トマソン まとめ - NAVER まとめ

 

 

ぜひ、これらの知識を実装して街にでてみてください。

「街歩き」なんてわざわざしなくても、通勤の時や移動の時、このブログを思い出して街を眺めてみてください。
きっと今までよりも楽しい気持ちになれるはずです。

 

 

最後に

 

さて、いろいろと書いてきましたが。
今回伝えたいことは、この2つです。

 

・知識があると普段の景色が色づいて見えるということ
・知識がいつ、どこで生きるかわからないということ

 

 

自分の中にある知識や思想が、思わぬところで見つかると最高に楽しいですよね。
机の上で勉強したサイクロイドが、街中で、神社の屋根に見られるなんて思わないじゃないですか。
壁の配管なんて目に入らないわけじゃないですか。

ぼんやりと生きていたら見逃してしまう世界の楽しさを、きちんと認識することができる。
知識を身につけると、世界の見え方が変わる。

だから、学ぶことは楽しいんです。勉強することは楽しいんです。

 

 

このツイートも、何回引用したのかもうわかりませんね笑

 

 

興味ないなあと思う分野っていうのは、興味を持てるほど知らないというだけで、知ってみると「あれ、こんなに面白かったんだ」と思えることもあると思います。

様々なことに興味を持って、たのしさをこぼさないようにしたい。
僕の目標です。これの達成のために「伝道師になろう*2」というトークイベントをやっています。

 

みなさんもぜひ、他の人が面白がっていることに興味を持ってみてください。
そして、それから後の自分の生活の中からその要素を見つけ出してみてください。
きっと、今まで見えなかったものが見えるようになっているはずです。
 

 

 

 

 

 

おまけ。

後日、日曜数学者からはこんなものも送られてきました。数学ARを実装すると街はこう見える。

f:id:wreck1214:20161231201443p:plain

 

*1:これも最近では微妙ですが。神主さんたちでも、本殿や拝殿には気を使うのに鳥居には無頓着という方、案外おられるのです。建て替えなどされる時、気がつかわれないこともしばしば。きちんと調べようとおもったら、いろいろ遡らなければなりません。

*2:自分の「好き」を語るトークイベント。いろんな人の面白い話を聞くことができる、知的好奇心がワクワクするイベントです。1月22日に第6回を開催しました 詳細→http://ur0.link/AmkZ